理学療法とは、病気、けが、加齢変化、障害などによって運動機能が低下した方に対して、運動機能の維持・改善を目的に徒手療法・運動療法・物理療法などの手段を用いて行われる治療法です。
動作の専門家であり国家資格を有する理学療法士が、医師の診断と処方のもと、患者様のお身体の状態を適切に評価した上で、局所的な治療(関節可動域の改善、筋コンディショニング調整など)から、全身的なバランスを考慮した治療(姿勢調整・歩行動作の改善、日常生活動作やスポーツ動作の改善など)に至るまで、病状に応じた治療を行います。
当院では、担当制・全身バランスの調整・予防的観点の3点を柱として治療を行います。

肩関節周囲炎(四十肩,五十肩)などで腕が上がらない,痛みを生じるという症状の方に対し,まずは硬くなった肩関節や肩甲骨をマッサージなどでほぐしながら症状の改善を図ります。徐々に患者さん自身で肩の運動を行っていただき,筋力をつけて筋肉のバランスを整え,動作の向上を目指していきます。

変形性膝関節症などで膝の曲げ伸ばしが困難になった,歩くと痛みを感じるなどといった症状の方に対し,まずは運動やマッサージで硬くなった関節の動きを改善させていきます。また,筋力をつける運動,負担の少ない歩行や階段昇降の方法を指導させていただきます。

安定した歩行や階段昇降,スポーツ動作などでは片脚立ちなどのバランス能力が求められます。ベッド上での治療の他にもフロアで様々な運動を行い,不安定となった動作能力の向上を目指していきます。

スポーツ外傷などでリハビリを受ける方は,競技復帰に向けて各々のスポーツ動作(野球での投球動作,ゴルフやテニスのスイング,ジャンプ,ランニングなど)のフォームの指導を行い,再発予防やパフォーマンスのための助言をさせていただきます。